クリニックより歩いて五分の兼六園。初夏の金沢。山査子と藤棚が美しい季節です。
茨城県の水戸偕楽園(かいらくえん)、岡山県の岡山後楽園(こうらくえん)とならぶ日本三名園の一つである石川県の兼六園。
築山・林泉・廻遊式の庭園(strolling-style landscape garden incorporating ponds and hills)で、長寿と永劫の繁栄(longevity and eternal prosperity)の思いを込めて加賀藩主が何年もかかり作りました。
「広々としているのに(宏大=spaciousness)静かな奥深さがある(幽邃=seclusion)」「人が作った小川、林、花壇、殿、茶室などがあるのに(人力=artifice)古びた趣がある(蒼古=antiquity)」「池や曲水や滝が多いのに(水泉=water-courses)、遠くを眺めることができる(眺望=panoramas)」という、それぞれ相反する六つの景観(六勝)を兼ね備えていることから、その名が付けられました。
皆さまにとって佳き初夏となりますようお祈り申し上げます。